2009年よりNY在住で、共にファッション業界に身を置くロン毛(Wataru Shimosato)と坊主(Ryo Miyamoto)が綴るブログです。

海外生活を通して培ってきた考え方、仕事論、ファッションネタ、NY観光情報など雑多に更新中。

ブルックリンでオンラインブティックNo.648を運営しています。


ゲストエディター

[Q&A] ファッション業界の今後と生存方法 : 坊主視点

[Q&A] ファッション業界の今後と生存方法 : 坊主視点

ロン毛と坊主とニューヨーク [Q&A] ファッション業界の今後と生存方法 : 坊主視点

 

 

 

「私は都内の大学に通う22才です。最近まで就職活動を行っており、春からファッション業界で働くことが決まりました。お二人はファッション業界でご活躍されていますが、この業界の行く末や、生き残っていく秘訣などを教えて頂けるとありがたいです。」

ブログをご覧くださってありがとうございます。

そしてご就職おめでとうございます。体調にはお気をつけてお仕事に励んでください。

 

上記の質問をいただいたので

ロン毛に続いて、坊主なりの見解を述べたいと思います。

こちらも個人的な見解であることをご了承ください。

 

1、ファッション業界の行く末:二極化

 

世界的に有名なハイブランドの根本をたどっていくと

LVMHやKERINGなどの巨大なコングロマリット(複合企業)が見えてきます。

LVMHは、ルイヴィトンを始め、ディオール、セリーヌ、ジバンシィ、マークジェイコブスなど

KERINGはバレンシアガ、グッチ、ステラ・マッカートニー、アレキサンダー・マックイーンなど

親会社です。

競争しているブランドたちの根っこは同じ

と考えると不思議な感じですが

この親会社の潤沢な資金のおかげで

一つのブランドが売り上げ不振に陥っても、他のブランドの利益を回すことで

経営を持ち直すこともでき

起死回生を図るために大々的なキャンペーンを行うこともできます。

 

超巨大会社が支えるハイブランドらがある一方で

超極小ハイブランドも存在します。

それらのブランドも品質にこだわりますが

生産数や取り扱い店舗は少ないです。

取り扱い店舗はココだけ

雑誌などのメディア露出はココだけ

という風に、ブランディングに細心の注意を払って

最小のコストで行っています。

 

SNSが発達した昨今、イメージ作りやファンの獲得は

自分でもできる時代になりつつあります。

ブランドだけでなくデザイナー自身をフォローできたりするので

雑誌やキャンペーンなどのメディア露出より身近に感じ

その人のリアルなライフスタイルを垣間見ることができて

より親近感は高まります。

凄い人だけど、ニューヨークのあそこのカフェに行けば会えてお話できるかも!

と思える気持ちは、ファンにとって凄く嬉しいことだと思います。

 

超巨大企業に支えられる

非日常的で憧れのハイブランドと

同じ目線で身近に感じる

ごく小さいハイブランド

 

どちらも長所短所ありますが、

この二極化が進んでいく気がします。

 

ファストファッションについては、私もロン毛と同意見で

無くなることはない、と思いますが、

ブームは多少落ち着いてきた感があります。

 

2、生き残っていく秘訣:リスク分散

 

「忙しい。まったく忙しい。しかし、この男は、本当は何もしていない。

このイスを守ること以外のことは。

そして、この世界では、地位を守るためには、何もしないのが一番いいのである。」

黒澤明作 映画「生きる」より

 

時代は変わって、上記の言葉どおりでは、生き残るのが少し難しくなった世の中ですが

私は複数の収入源を持つことでのリスク分散が、

生き残っていく一つの方法かと思います。

私自身、会社勤めのかたわら、不定期ですが、

ファッションメディアの仕事をしたり

展示会の日本ブランドの通訳をしたりしています。

 

勤務している会社に一点集中することも大事ですが

これが足かせになってしまうと

ひとつの場所に淀んでしまうかもしれません。

 

サーファーのお店が

美味しいコーヒーを提供して

洋服のブランドも作って

大人気になったように

ファッション一本ではなく

ライフスタイル全体を包むようなモノが流行る時代になっている気がするので

 

副収入にならなくても、

なんならファッションじゃなくても良いので

メインの仕事以外で

興味があることに手をつけたり

気を配っていると、

視野も広がって世の中全体が見えるようになるかもしれませんし

万が一、メインの仕事がうまくいかなくなっても

途方にくれずに、じゃあこっちをやってみよう

と、フットワーク軽く次のステップが踏めるかもしれません。

 

ロン毛も変化について言及していましたが

変化に慌てない準備をしておく

というのが私が個人的に考える

社会で生き残るひとつの方法です。

 

質問に回答をするということは、

自身の思考を文字にして整理できるチャンスなので

このような質問をしてくださって

ロン毛共々大変嬉しく思います。


食べない坊主が酒以外に飲んでいるもの

食べない坊主が酒以外に飲んでいるもの

[Q&A] ファッション業界の今後と生存方法 : ロン毛視点

[Q&A] ファッション業界の今後と生存方法 : ロン毛視点