2009年よりNY在住で、共にファッション業界に身を置くロン毛(Wataru Shimosato)と坊主(Ryo Miyamoto)が綴るブログです。

海外生活を通して培ってきた考え方、仕事論、ファッションネタ、NY観光情報など雑多に更新中。

ブルックリンでオンラインブティックNo.648を運営しています。


ゲストエディター

軍人と詩人と2種類のクリエイター

軍人と詩人と2種類のクリエイター

ロン毛と坊主とニューヨーク 軍人と詩人と2種類のクリエイター

 

 

 

古代ローマの時代に2人の息子をもつ男がいた。

一人は軍人で辺境の地に派遣され

もう一人は詩人でローマで愛されていた。

ある夜、父親は夢をみた。

天使が「2人のうち一人の言葉はこれから永遠に世界中に愛されつづけるであろう」

と彼に伝えた。

父親は喜び、息子達を誇りに思った。

まもなく父親は死に、天国に行った。

すると天国の天使が「あなたは善良な人だったから、一つだけ望みを叶えてあげましょう」と言った。

父親は「自分が愛した息子が作った詩が、未来の人に詠まれているのが見れたら幸いです」と言った。

天使は父親を未来に連れていった。

そこで父親は、世界中の人々が一つの詩を愛しているのを知った。

父親は涙を流して喜んだ。

しかし、その詩の作者は

詩人の息子ではなく、軍人の息子であった。

天使に尋ねると

「詩人の息子の詩はローマの人々にたいそう愛されましたが、

ローマ時代が終わると次第に忘れられていきました。

軍人の息子は辺境の地で、戦いに明け暮れていた時に

戦火のなか、故郷、家族、友人、恋人のことを想い

一つの詩を口ずさみ、まもなく戦死しました。

その詩を聞いた彼の部下達が、勇敢な彼のことを忘れないように

戦地にいる間、そして国に帰っても、その詩を歌い続け

やがて、その一つの愛の詩は世界中に広がりました。」

 

私の手元にまだ残っている数少ない本のひとつに

パウロ・コエーリョの「アルケミスト・夢を旅した少年」に

出てくる話を少し変えて書きました。

 

動物と違って、子孫以外の何かを創造できるのが私達人間ですが

私が好きなクリエイターの人たちは

作ったものから、その人自身の人生や魂が伝わってくる気がします。

職業クリエイターと、一人の人間としてのクリエイターの違いといいましょうか。

「魂を削って作る」は少し言い過ぎですが

頭使って小手先で作るものは、誰かの頭でしか愛されませんが

自分の人生を通して作ったものは、誰かの人生を通して愛される気がします。

 

モノ、もしくは情報を作って、売って、お金にして

死ぬまで生きていくのが

今のところの現代の人生ですが

死ぬ前に、後世に残るものが何かひとつ残せたらいいな

と思います。

 

このブログが、そのクリエーション自体、

もしくはその準備運動的なものになればいいな

とも思います。

 

「何をしていようとも、この地上のすべての人は、世界の歴史の中で中心的な役割を演じている。そして普通はそれを知らないのだ。」アルケミスト・夢を旅した少年 パウロ・コエーリョ著 角川文庫


[ロン毛の彼女はグルジア人] 序章

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